インプラントは保険適用にならない?費用や医療費控除について
こんにちは。
藤沢駅南口より徒歩3分の歯科医院【湘南ライフ歯科】です。
インプラントを検討されている方の中には、「インプラントはどうして高いのか?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。
インプラント治療費が高額である理由のひとつに、長期にわたり安心して使用できる素材が用いられていることが挙げられます。
そのため、提示された治療費を見ると「高い」と感じるかもしれませんが、長い目で考えると安価になる可能性が高いのです。
そこで今回は、インプラントが保険適用にならない理由や治療の費用をできるだけ抑えるにはどうしたらよいのかを解説します。
目次
インプラント費用は保険適用にならない
虫歯や差し歯などの歯科治療をする場合、保険適応になるケースがほとんどです。
インプラントの場合は、一部保険適用になる治療があるものの、一般的には保険は適用されません。
では、どうしてインプラント治療には保険が適用されないのでしょうか。
インプラント治療は自由診療
歯科医院で歯の治療を受け治療費を支払うときに、診療報酬の仕組みを理解しておくと安心です。
歯科医院の場合は選択する治療内容によって、以下の3つの診療の仕組みが適用されます。
診療名 | 診療報酬の仕組み |
---|---|
健康保険適用 | 健康保険で認められた材料・技術で治療した場合、治療費の一部を自己負担する |
額自己負担 | 健康保険で認められていない材料を使用し、健康保険料で認められた技術で治療した場合は、材料費との差額を自己負担する |
自由診療 | 材料・治療技術の両方が健康保険で認められていない場合は、すべて自己負担となる |
診療名 | |
---|---|
診療報酬の仕組み | |
健康保険適用 | 健康保険で認められた材料・技術で治療した場合、治療費の一部を自己負担する |
額自己負担 | 健康保険で認められていない材料を使用し、健康保険料で認められた技術で治療した場合は、材料費との差額を自己負担する |
自由診療 | 材料・治療技術の両方が健康保険で認められていない場合は、すべて自己負担となる |
インプラント治療においては、一部保険適用になるケースがあります。
保険適用になるインプラント治療は、先天的な病気や事故によってインプラントが治療方法として選択された場合です。
また、インプラント治療を受ける施設も大学病院の口腔外科など、特定の施設で受ける必要があります。
虫歯や歯周病によって歯を失ったなどのケースで歯科医院にてインプラント治療を希望する場合は、基本的に自由診療です。
また、健康保険で認められていない材料を使用するインプラント治療では、材料費と技術料のすべてが自己負担となります。
自由診療の費用は、歯科医院ごとに異なるので治療前に確認しておくとよいでしょう。
インプラントの費用相場については、以下のコラムで詳しく解説していますので参考にしてみてください。
(関連記事)インプラントの費用相場はいくら?1本あたりの治療費用と料金が高額な理由|藤沢駅南口より徒歩3分の歯医者|湘南ライフ歯科
インプラントのメンテナンス費用
インプラントは治療だけではなく、メンテナンスを行うことが大切です。
メンテナンスには、主にクリーニング・噛み合わせの検査・口腔内チェックなどがあります。
インプラントのメンテナンスは、インプラント治療と同様に保険適用外になるため、メンテナンスの頻度や費用相場についても理解しておくと良いでしょう。
インプラントのメンテナンスとは
インプラント治療後には、定期的にクリーニングなどのメンテナンスのために歯科医院に通院することになります。
メンテナンス内容は以下の通りです。
- ・クリーニング
- ・噛み合わせの検査
- ・口腔内チェック
クリーニングは、歯磨きなどのセルフケアでは残ってしまう歯の汚れを取り除くことで、口内を清潔にすることが目的です。
インプラントやそれ以外の歯を傷つけず口の中を清潔に保つことは、歯の健康維持につながります。
また、歯科医院によってはブラッシング指導を行っている場所もあり、日頃の歯磨きの仕方について自身では気づかない癖を知って、正しいブラッシングを知る機会にもなります。
口内環境は、歳を重ねるごとに変化します。
また、食生活や生活習慣の変化によって糖尿病などに罹患した場合も口腔内に影響があります。
インプラント治療前に受けた問診から時が経てば、嚙み合わせが変わることもあります。
インプラントだけではなく、口腔内の状況を整える意味でも正しい嚙み合わせは重要です。
噛み合わせの変化を定期的に確認し、ベストな噛み合わせを維持できれば快適な食生活が送れるでしょう。
インプラント治療後には、インプラント周囲炎など細菌感染に注意する必要もあります。
自覚症状がないため知らないうちに進行してしまうケースも多く、定期的にメンテナスを行い早期発見・早期治療につなげることが重要です。
インプラントはメンテナンス次第で長持ちする
インプラントを検討している方のなかには、歯を失ってインプラントか入れ歯かを迷っているケースもあるのではないでしょうか。
ここでは、インプラントと入れ歯の双方の寿命とメリットについて紹介します。
インプラントの寿命とは
歯を失った場合に、インプラントと入れ歯で迷う方は多いです。
それぞれの寿命を理解し、その後のメンテンナスや治療後の口腔内がどうなるのかをイメージしておくことで、どちらの選択が自身に合っているのかのヒントにすると良いでしょう。
インプラントの平均寿命は約10〜15年とされている一方、入れ歯の寿命は約3〜5年といわれています。
つまり、入れ歯よりもインプラントのほうが寿命は長いです。
インプラントでも入れ歯でも、歳を重ねると口腔内の状況は変化します。
どちらの場合にも、口腔内のトラブルが発生する恐れはありますが、インプラント治療後はメンテナンスを行うための口腔環境を維持しやすく、虫歯や歯周病の防止もできるというメリットがあります。
インプラントの寿命を延ばすポイント
インプラントは入れ歯よりも平均寿命が長いのですが、長期にわたり使用するためには、寿命を延ばすためのポイントを押さえておく必要があります。
インプラントの寿命を延ばすポイントは、以下の通りです。
- ・良質なインプラント体を選択する
- ・定期的なメンテナンスを行う
- ・インプラント周囲炎のリスクを避ける
インプラントの寿命を延ばすには、質の良いインプラント体を選択することが鍵になります。
安価なインプラント体も存在しますが、寿命を重視したい場合には質にこだわることも大切です。
インプラントは、治療後のメンテナンスによって寿命の長さが大きく左右されます。
特にインプラント周囲炎に罹患し進行すると、インプラントの周囲組織が炎症を起こしインプラント体が脱落してしまう場合もあるのです。
インプラント周囲炎のリスクを避けるためにも、セルフケアと歯科医院による定期的なメンテナンスを行うようにしましょう。
医療費控除と高額医療制度を利用して費用を抑える方法
インプラント治療やインプラント治療後のメンテナンスは、保険適用となりません。
そのため費用も通常の歯科治療と比べると高額になります。
少しでも治療費やメンテナンスにかかる費用を抑えるために知っておきたい制度が、医療費控除と高額療養費です。
医療費控除とは
医療費控除とは、1月1日から12月31日までに実際に支払った治療費や治療を受けるためにかかった支出を確定申告することで控除される制度のことです。
対象になるものには、交通費や処方された薬代も含まれます。
免除額や条件は個人の所得によって異なりますが、総所得金額等が200万円未満の場合は、総所得金額等の5%を超えた場合、または医療費が10万円以上かかった場合のどちらか少ない額が対象となります。
医療費控除額の最高額は200万円です。
医療費控除額の計算方法
「1月1日から12月31日に実際に支払った医療費」-「保険などで保証された金額」-「10万円または、所得の5%」=「医療費控除額」
所得税の確定申告を行うことで、住民税の減額も受けることができます。
医療費控除の申請を行った場合は、領収書を5年間は保管しておく必要があるため、紛失しないようにしましょう。
高額療養費とは
高額療養費とは、窓口での医療費の支払いが高額になった場合に自己負担限度額を超えた分を払い戻しする制度です。
自己負担限度額は、個人の年齢や収入、直近1年間の高額療養費の支給回数によって異なります。
歯科医院で通常通りに支払いを行い、高額療養費を支給申請する方法以外に、事前に限度額適用認定証を利用することで、歯科医院での支払い額を自己負担制限額にする方法があります。
医療費控除と高額医療制度は併用することが可能です。
併用する場合は、高額療養費制度を申請した後に医旅費控除を行うようにしましょう。
まとめ:インプラント治療は信頼できる歯科医院を選ぶことが大切
ここまでインプラントが保険適用にならない理由などを解説してきました。
今回のコラムの内容をまとめると以下となります。
- ・インプラントは、健康保険で認められていない材料と治療方法を使用するため、材料費と技術料のすべてが自己負担になる。
- ・メンテナンスにおいても自由診療となるため、自己負担になる。
- ・入れ歯と比較した場合は、寿命の長いインプラントのほうが長い目で見ると安価になる場合がある。
- ・高額療養費制度や医療費控除をうまく活用することで費用を抑えられる。
- ・インプラントの寿命を延ばすためにセルフケアをしっかり行うことが大切。
インプラント治療を受ける場合には、信頼できるインプラント体を選択し、定期的なメンテナンスを任せることができる歯科医院を選ぶようにしましょう。
当院では、治療内容の選択で悩んでいる方のご相談や患者さまに合ったインプラント体の提案を行っております。
インプラント治療についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
このコラムの監修者
小林 浩
Hiroshi Kobayashi
所属学会
日本口腔外科学会 |
日本口腔インプラント学会 |
認定・資格
歯学博士(口腔外科学専攻) |
日本口腔外科学会認定医 |
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導医 |
アメリカ心臓協会(AHA) BLSヘルスプロバイダー |